東京マラソン2010そのIII~出発
スタート時間である9:10。東京都庁前ではスタートの号砲が打たれているのだろうが、エリアKの平方さんには全く様子が見えない。ましてや携帯電話もワンセグには対応していないので中継を観ることもない。
10分後。ようやく少しずつ前に動き始め、周囲のスピードが歩くスピードから段々軽いジョグ程度の速度に上がっていく。とは言っても、平方さんが東京都庁第一庁舎正面に位置するスタートラインを越えたのは更に5分後。周囲のペースは自分の普段のペースよりも遥かに遅い。
独りで走っている時は、自分のペースで走ることが出来るが、周囲に多くの人がいると、つい周囲のペースに合わせてしまい、本来のペースよりも速くなったり、或いは遅くなったりして、結局走りが乱れてしまうのだ。それを乗り切るには、走る回数を重ね、自分にとってベストなペースはどれくらいかを自らの身体に刻むしかない。最近ではGPSや加速度センサーを使った速度計もあるが、あくまでそれは補助的な意味合いが強く、最終的には体調等も考慮し、自分自身の中での判断に委ねる形となるのだ。平方さんはプロフェッショナルやハイアマチュアの選手ではないので、あくまで自分の場合と断ってはおくが。
東京都庁第一庁舎正面から北上し、突き当たりを右折。更に損保ジャパン本社の角を左折し、青梅街道へ。スタート直前にトイレに行ったにもかかわらず、この時既に再び軽い尿意を覚えていたが、大ガードをくぐり、靖国通りに入り、西武新宿駅前を抜け、新宿三丁目に設けられた仮設トイレの長蛇の列を見てしまったのと、まだ耐えられるという二つの理由からトイレに行くのをあきらめ、しばらく走りながら様子を見ることに。
新宿1丁目~富久町~曙橋付近のゆるやかな下り坂。昨年は前の日に不安にさいなまれ、勢い余って三軒茶屋から町田まで、東京都道3号線世田谷通りを走破してしまったため、このあたりでもう足の付け根、股関節の部分が痛み出し、かなりしんどかった思い出があるが、今回は敢えてセーブしたので、まだまだ大丈夫な状態。
10:05。防衛省を少し通過したあたりに、最初の給水所が見えてきたので、ひとまず大塚・アミノバリューを飲み、ふと視界に入った公衆トイレの行列があまり長くないことに気付き、すぐさま最後尾に並ぶ。時間にして5分とかからずに自分の番。
思ったよりも短いタイムロスでコースに戻り、再び走りだす。
JR市ヶ谷駅付近で外堀通りに入り、堀を右手にしばらく走った後、飯田橋交差点を右折。飯田橋1丁目交差点左折して区道に入り、西神田交差点右折すると内堀通り。毎日新聞社~平川門~丸紅~国際協力銀行~気象庁を抜け、皇居外苑に入ると、左車線がフルマラソン走者用レーン、右車線が10km走者用レーンに分かれる。圧倒的にフルマラソン参加者の方が多いため、左車線が圧倒的に混み出す中を抜け、祝田橋交差点を左折、日比谷交差点を右折し、10:36に10kmチェックポイントを通過。再び道幅が広くなり、少し走りやすくなっている。
ここからは日比谷通りと、箱根駅伝第1区と第10区と重複する第一京浜を南下し、品川方面に向かうわけだが、反対方向を見ると、品川付近の折り返し地点から戻ってきたハイアマチュアの選手たちが数寄屋橋交差点方向にかなりのスピードで走っている。その姿と自分の走行スピードの対比に軽くしょんぼりしつつ、それでもトイレと給水以外ではノンストップで走り続けていた。
つづく