チキンを食ったが食われてはいない
朝。券売機でSuicaにグリーン券情報を書き込み、JR総武線快速・横須賀線グリーン車に乗り込み、横須賀へ向かう。品川を過ぎたあたりで通勤客はみな降りてしまい、自分の座るアッパーフロアは自分しか座っていない。1時間半近く、FMを聴いたり、携帯サイトを見て回ったりして過ごす。やはりグリーン車は椅子の座り心地は特急のグリーン車ほどではないが、なかなか良い。
横須賀駅に到着し、平方さんを乗せたタクシーは遠くに見える護衛艦をのぞみつつ、海沿いの道をアカデミーに向かう。快晴とまではいかないが、先程までの通り雨が嘘みたいに晴れている。やがてタクシーは丘を駆け、アカデミーの前で停まる。それからしばし用事を済ませ、正門前にたまたまやって来たタクシーに乗り込み、馬堀海岸駅へ。そして京浜急行で都心へと戻る。
19時半。今日は新しく入ってきた人の歓迎会ということで、宮益坂にある「鶏肉メインの居酒屋」へ。料理の内容は…会費が\3,500であったので、「Value for Money」とでも言っておこう。
その席で、M氏からこのサイトのURLを何度も訊かれるが、敢えて答えず、焼酎をロックで飲み続ける。口では「検索エンジンで探しても見つからないですよ。」とは言われるものの、良く見て探せばURLは簡単に分かるはずなので、もしかしたら既に見つけているのかも知れない。
また、「平方さんって九州人よりも九州人っぽい顔をしてますよねぇ…。」とも言われる。いや、それは平方さんの髪型に問題があるのでは…と思ってしまう。例えば、一昨日も道を歩いていたら後ろからやって来た車の存在に気付かず運転していた兄ちゃんに『オイコラァ!!』と怒鳴られた時、追い抜きざまに兄ちゃんが『自分どこ歩いとん…』と言いかけた瞬間、兄ちゃんと目が合い、何故か急に兄ちゃんの声がトーンダウン。別にメンチ切った覚えとかは無いのに、ちょこんとお辞儀をしてそのまま走り去ってしまったことを思い出す。
帰り道。(自分にとって大切な)友人のブログにアクセスしてみる。更新時刻は約1時間前。そのメッセージには『助けて欲しい』という旨のメッセージが含まれており、常連からの幾つかのコメントも掲載されている。
酔いは一気に醒め、掲示板ではなく敢えてすぐさま携帯電話のSMSでメッセージを送る。しんどさの重みは平方さんの比ではないが、自分も経験者なので本人の気持ちを一般の人よりかは理解しているつもりである。無知・無理解や精神論で片付けようとする場面にぶつかる度に傷付き、『お前に何が分かる!』と不覚にも殺意すら芽生える自分。その一方で情けない自分自身を責め続ける日々。立て続けに発生するトラブル。あの頃の自分を思い出し、あの時、自分はどうして貰いたかっただろうと考え、新宿駅から携帯電話で本人に電話を掛ける。励ますような野暮な真似はしない。ちょくちょく話をし、「時間を作ってまた食事に行こう。いや、行きたい。」と言う。
経験者は色々なことを考える。あらゆる対外的なネガティヴを排除しようとして、内面的にネガティヴになっていくのだ。つまり、人の痛みが分かるやさしい人なのだ。と思う。
あの頃の自分は不安の真っ只中にいて、勿論そこから抜け出したかったが、その方法が分からずに平方さんはいつも右往左往していた。いや、不安だけではない。何をやってもうまくいかず、自分自身を信じることが出来なかったんだ。もしかしたら今でもそうかも知れないけど、あの頃よりかは遥かにいい。
おこがましいかも知れないし、なれるかどうかは分からないが、本人にとって良き理解者でありたい。と強く思った。